当資料は、3M社(本社:米国ミネソタ州、NYSE:MMM)が2023年1月24日(現地時間)に発表した報道資料を抄訳したものです。
3Mが2022年第4四半期と通期の業績および2023年の業績見通しを発表しました。
マイク・ローマン会長兼最高経営責任者 は、次のように述べています。
「3Mは、厳しい経済環境の中で、顧客と株主への貢献に引き続き注力しています。既存ビジネス※(Organic sales:事業売却や買収を除いた既存ビジネス)の成長率は予想の1~3%に対して0.4%で、調整後の利益率は19.1%、調整後の一株当たり利益は2.28ドルとなりました。成長率が予想を下回ったのは、12月に加速したコンシューマー市場の急速な落ち込みと、COVID関連の混乱による中国での大幅な減速が原因です。需要の減退にともない、生産量の調整とコスト抑制を行い、在庫水準の改善を図りました。
インフレ、世界的な紛争、景気の後退の影響を受けた1年でしたが、3Mの社員は将来の成功のために様々な行動を起こしました。フードセーフティ事業の売却、ヘルスケア事業のスピンオフ計画、2025年末までにPFAS製造から撤退することを約束するなど、ポートフォリオを管理し、コンバット・アーム・イヤープラグ関連訴訟の調停による解決に向けて努力を続けました。成長性と生産性向上のための投資を行う一方、サステナビリティに関するコミットメントを実行しました。
2023年もマクロ経済の課題が続くと予想しています。私たちの焦点は、2022年に開始したアクションを実行し、お客様と株主のために最高のパフォーマンスを提供することです。最終市場の状況を踏まえ、グローバルで約2,500人の製造職を削減します。これは、生産量の調整に合わせるために必要な決定です」
第 4 四半期のハイライト
- 米国のGAAPベースの一株当たり利益は0.98ドルで、これには特別項目で調整したPFAS製造撤退費用に関する税引き前費用1.15ドルが含まれています。
- 特別項目の影響を除いた調整後一株当たり利益は2.28ドルです。
Q4 2022 |
Q4 2021 |
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米国の GAAP ベースの一株当たり利益 |
$ 0.98 |
$ 2.31 |
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特別項目: |
1.30 |
0.14 |
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調整後の一株当たり利益 |
$ 2.28 |
$ 2.45 |
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備考: |
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米国の GAAP ベースの営業利益率 |
7.8 % |
18.8 % |
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調整後の営業利益率 |
19.1 % |
20.0 % |
当該情報については、以下の「連結財務諸表と補足財務情報:Non-GAAP 指標」を参照してください。
- 売上高は、前年同期比6%減少の81億ドルとなりました。これには、事業売却の影響(-2%)および米ドル高による為替換算の影響(-5%) が含まれています。
- 既存ビジネス売上高は、使い捨て式呼吸用保護具の需要減とロシアからの撤退による2.6%ポイントの逆風を受け、前年同期比0.4%増となりました。
- 営業キャッシュフローは前年同期比4%減の19億ドル、調整後フリーキャッシュフローは前年同期比3%増の17億ドルでした。
- 3Mは、配当金および自社株買いを通じて14億ドルを株主に還元しました。
2022 年通期のハイライト
2022通期 |
2021 通期 |
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米国の GAAP ベースの一株当たり利益 |
$ 10.18 |
$ 10.12 |
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特別項目: |
(0.08) |
0.61 |
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調整後の一株当たり利益 |
$ 10.10 |
$ 10.73 |
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備考: |
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米国の GAAP ベースの営業利益率 |
19.1 % |
20.8 % |
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調整後の営業利益率 |
20.8 % |
22.2 % |
当該情報については、以下の「連結財務諸表と補足財務情報:Non-GAAP 指標」を参照してください。
- 売上高は、前年同期比3%減少の342億ドルでした。これには、事業売却の影響(-1%)およびドル高による為替換算の影響(-4%)が含まれています。
- 既存ビジネス売上高は、使い捨て式呼吸用保護具の需要減とロシアからの撤退による2.0%ポイントの逆風を受け、前年同期比1.2%増となりました。
- GAAPベースの一株当たり利益は10.18ドルで1%増、調整後の一株当たり利益は10.10ドルで6%減となりました。利益は、特別項目の前年同期比増減、製造の生産性における逆風、原材料/物流費の増加、投資、為替のマイナス影響を反映しています。収益へのプラス要因としては、販売価格改定、強力な支出抑制、発行済株式の減少が挙げられます。
- 営業キャッシュフローは前年同期比25%減少の56億ドル、調整後フリーキャッシュフローは前年同期比 25%減少の47億ドルとなりました。この減少は、主に当期純利益の減少及び米国税法上の研究開発費の資産計上によるキャッシュ・ インパクトによるものです。
- 3Mは、配当と自社株買いを通じて48億ドルを株主に還元しました。
- フードセーフティ事業の売却により、約10億ドルの対価を受領し、エクスチェンジ・オファーにより発行済株式数を1,600万株削減しました。
2023年の新見通しを基準にした2022年実績
2022年12月、3Mは2025年末までにパーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(以下、PFAS)製造から撤退することを発表しました。2023年以降、3MはNon-GAAPベースの業績を算出する際に、これらの製造されたPFAS製品の業績を調整する見込みです。これにより、3MのNon-GAAPベースの業績における現在の特別項目の調整が拡大され、PFAS製造の売上および利益の見積もり、撤退費用、関連活動が含まれることになります。
比較可能な2022年GAAP基準の売上高、利益、キャッシュフローの金額は、上記のハイライトセクションに記載されています。さらに明確にするため、2022年PFAS製造売上高14億ドル、推定一株当たり利益0.22ドルおよび関連活動をさらに調整した場合の、既存と新しい2023年見通しベースにおける特定のNon-GAAP金額への影響を以下に示します。
2022年通期 |
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(単位:百万ドル、但し一株当たり金額を除く) |
既存ベース |
見通しベース |
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調整後の総売上高成長率 |
(3.2) % |
(3.6) % |
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調整後既存ビジネス売上高成長率 |
1.2 % |
0.8 % |
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調整後の一株当たり利益 |
$ 10.10 |
$ 9.88 |
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調整後の営業キャッシュフロー |
$ 6,440 |
$ 6,404 |
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調整後のフリーキャッシュフローコンバージョン |
82 % |
86 % |
この変更に関する詳細については、「補足財務情報:Non-GAAP指標―新見通し基準」の項をご参照ください。
2023年通期見通し
3Mの2023年の通期予想は以下の通りです。
- 調整後売上高の成長率は-6%から-2%で、以下を反映しています
- 調整後既存ビジネスの売上高の成長率は-3%から横ばい、使い捨て式呼吸用保護具の減少およびロシア撤退による影響-2%ポイント含む
- -2%から-1%の調整後為替レート変動による影響額
- -1%の調整後事業売却影響額
- 調整後一株当たり利益は、2022年の9.88ドルに対し、8.50ドルから9.00ドル
- 2023年の調整後一株当たり利益には、前年同期比、使い捨て式呼吸用保護具の需要減、ロシアからの撤退、外貨換算、事業売却による複合的な向かい風が-0.55ドルから-0.80ドル含まれています
- 調整後営業キャッシュフローは58億ドルから63億ドルで、調整後フリーキャッシュフロー転換率90%から100%に貢献
これらの見通しは、前項で説明したとおり、2023年以降の3Mの一部のNon-GAAP指標の変化を反映しています。3Mは、2023年第1四半期に7500万ドルから1億ドルの税引き前リストラクチャリング費用を計上すると予想しています。この税引き前費用と関連する節約分は、同社の2023年通年の見通しに含まれています。
「財務補足情報 Non-GAAP指標-新たな見通し」の*でさらに説明したとおり、3Mは、比較可能なGAAPベースの財務指標を作成するために必要な特定の項目を不合理な努力なしに予測することができないため、これらの項目を反映した将来予測に基づく財務指標は提供していません。
連結財務諸表と補足財務情報:Non-GAAP 指標
「連結財務諸表と補足財務情報:Non-GAAP 指標」については、以下よりご覧いただけます(英語)https://investors.3m.com/Financial-Statements-Q422
【3M について】
3M(本社:米国ミネソタ州)は、人びとの日々の暮らしをより豊かにするために、世界中のお客様と連携しながら、サイエンス(科学)を活用しています。グローバルにおける課題の解決に向けて、3M が取り組んでいる創造的なソリューションの 詳細は、www.3M.com または Twitter の@3M、@3MNews をご覧ください。また、3M ジャパングループについてはwww.3mcompany.jp をご覧ください。
Forward-Looking Statements
This news release contains forward-looking information about 3M's financial results and estimates and business prospects that involve substantial risks and uncertainties. You can identify these statements by the use of words such as "anticipate," "estimate," "expect," "aim," "project," "intend," "plan," "believe," "will," "should," "could," "target," "forecast" and other words and terms of similar meaning in connection with any discussion of future operating or financial performance or business plans or prospects. Among the factors that could cause actual results to differ materially are the following: (1) worldwide economic, political, regulatory, capital markets and other external conditions and other factors beyond the Company's control, including natural and other disasters or climate change affecting the operations of the Company or its customers and suppliers; (2) risks related to public health crises such as the global pandemic associated with the coronavirus (COVID-19); (3) foreign currency exchange rates and fluctuations in those rates; (4) liabilities related to certain fluorochemicals, including lawsuits concerning various PFAS-related products and chemistries, and claims and governmental regulatory proceedings and inquiries related to PFAS in a variety of jurisdictions; (5) legal proceedings, including significant developments that could occur in the legal and regulatory proceedings described in the Company's Annual Report on Form 10-K for the year ended Dec. 31, 2020, and any subsequent quarterly reports on Form 10-Q (the "Reports"); (6) competitive conditions and customer preferences; (7) the timing and market acceptance of new product offerings; (8) the availability and cost of purchased components, compounds, raw materials and energy (including oil and natural gas and their derivatives) due to shortages, increased demand or supply interruptions (including those caused by natural and other disasters and other events); (9) unanticipated problems or delays with the phased implementation of a global enterprise resource planning (ERP) system, or security breaches and other disruptions to the Company's information technology infrastructure; (10) the impact of acquisitions, strategic alliances, divestitures and other unusual events resulting from portfolio management actions and other evolving business strategies, and possible organizational restructuring; (11) operational execution, including scenarios where the Company generates fewer productivity improvements than estimated; (12) financial market risks that may affect the Company's funding obligations under defined benefit pension and postretirement plans; (13) the Company's credit ratings and its cost of capital; and (14) tax-related external conditions, including changes in tax rates, laws or regulations. Changes in such assumptions or factors could produce significantly different results. A further description of these factors is located in the Reports under "Cautionary Note Concerning Factors That May Affect Future Results" and "Risk Factors" in Part I, Items 1 and 1A (Annual Report) and in Part I, Item 2 and Part II, Item 1A (Quarterly Reports), as updated by applicable Current Reports on Form 8-K. The information contained in this news release is as of the date indicated. The Company assumes no obligation to update any forward-looking statements contained in this news release as a result of new information or future events or developments.